こんにちは、柑橘系投資家のミカン丸です。
今回は、半導体検査装置メーカーの雄「アドバンテスト(6857)」が直面した急落局面からのリバウンドについて、エリオット波動や需給分析を絡めて深掘りしてみます。
4月上旬、トランプ前大統領の再選をにらんだ「25%関税再導入懸念」により、アドバンテストはわずか数日で30%超の下落を記録。まさに投資家心理が大きく揺れ動いた瞬間でした。
しかし、そんな急落局面でも、**投資家が注目すべき“反発の芽”**は確かに存在していました。
今回は、「どこで拾い、どこで逃げるべきか」を、エリオット波動と実際の板情報から検証し、今後の戦略を考えます。
■ 急落の背景:トランプ関税ショックと需給悪化
まず急落の背景ですが、4月初旬に浮上した「米国による半導体への25%関税再導入」がマーケットに重くのしかかりました。
ちょうど機関投資家のポジション調整とも重なり、5営業日で株価は10,000円台から5,400円台へと急降下。
週足チャートでは、2023年春〜夏にかけての急騰起点(5,593円付近)を一気に下回る展開となり、長期移動平均線(緑ライン)も割り込む形に。
まさにテクニカル的にも「総投げ売り」が起こった瞬間でした。
■ エリオット波動で見る現在地:5波完了後のA波が進行中か?
今回の急落をエリオット波動の観点で見てみると、
- 2023年初頭〜2024年末にかけての第1〜第5波動で、明確な上昇5波が形成。
- 10,430円の高値で第5波がピークを迎え、現在は**調整波A(もしくはA-B-CのA)**に位置すると考えられます。
短期的にはこの「A波」が急落となって現れ、下値めどの5,000円〜5,200円で反発を試みる動きに入っている可能性が高いです。
■ 板情報とPTSから見える反発兆候
特に注目すべきはPTS価格での下落過剰感と翌日の出来高反発です。
- PTSでは一時5,100円割れまで売り込まれたものの、翌朝にはギャップアップ気配で始まり、5,900円台まで急反発。
- 板情報を見ても、**5,400円台では厚い買い板が形成されており、明確な“買い防衛ライン”**が確認できました。
5分足ではダブルボトム形成からのV字回復となり、短期的にはテクニカル反発が優勢なチャートパターンに変化しています。
■ 今後の短期戦略・長期戦略(表形式)
期間 | シナリオ | 売買戦略 | 目標値 | 損切りライン |
---|---|---|---|---|
短期(〜1週間) | リバウンド継続 | 5,850〜5,950円で押し目買い | 6,300円〜6,500円 | 5,700円割れ |
中期(〜1ヶ月) | A-B-C調整のB波形成中 | 戻り売りまたは短期トレード回転 | 6,800円〜7,000円 | 6,000円割れ |
長期(〜3ヶ月〜) | C波による再調整も警戒 | 戻り売りor下落完了待ち | 5,000円〜5,200円再来も | 5,000円明確割れで撤退 |
■ ミカン丸の投資メモ:感情で動くな、“波”を読め!
今回のアドバンテストのように、「急落→リバウンド→再調整」という流れはエリオット波動の教科書的パターンです。多くの投資家が“底だ!”と飛びついたその直後に再下落するのが相場の常。
しかし波を見極めて、「押し目で拾う」「戻りで逃げる」技術があれば、こうしたボラティリティもむしろチャンスになります。
最後に、今後のカギは“反発のエネルギーが本物か”です。
6,300円を明確に超えられるかどうかが、次のトレンドの分岐点になると見ています。
引き続き、アドバンテストのチャートを“農作業のように”丁寧に観察していきましょう。
次回は「B波完了→C波突入」の兆しが見えたら、また速報記事でお届けします!
それではまた!
柑橘系投資家ミカン丸でした。
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